[お家探し...フウ]

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私たちは, 2000年の4月2日〔日曜日〕にキャンベラに到着しました. 当座は旦那の勤め先の大学 ANU ... Australian National University の教授が予約してくれたキャンパス内のアパートに落ち着きました. そこは便利で何でも揃っていて快適なのですが, やはり値段〔月1500ドル〕と広さ〔3人家族でワンルーム〕が気になるので, 「早々に近場にアパートを見つけようね」と話し合っていました.

そして次の週末からお家探しが始まったのです. これが, 半端じゃなく大変でした.

まず一般的な家探しの方法を説明します. お金に余裕がある人は「不動産屋に行って彼らの手持ちの物件から選ぶ」という手があります. これは, 広告に載せてから日がたっているものが多いので, 条件的には「残り物」的な(例えば高すぎるとか, 立地が悪いとか)感もありますが, 一概には言えません. 不動産屋に鍵を貸してもらって(deposit に50ドルほど払います. クレジットカードでも OK,後で返してくれます)タクシーやレンタカーで現場に乗り付け, 気に入れば申し込みを行う, という手順になります. 結果は遅くても3-4日でわかります. 大手の不動産屋は町の中心地に必ず数件ありますし, (例えば Independent, Elders, L.J.Hooker など)大手は手持ち物件が多いので, 比較的選びやすいと思われます. ただ, 支店同士の連絡はほとんどとらないので, 「その地域の物件は向こうの支店に行ってくれ」といわれることもあります.

上の方法は, 日本人には馴染みの方法ですが, こちらでは地方都市向きのような気がします. キャンベラではゆったり選んでいる余裕は許されないというか...もちろん, キャンベラも地方都市なのですが, ここは特異的に「首都」という土地柄なので, 意外と人の流入があって賃貸物件の空室率が異様に低いのです. ローカルの人でも, なかなか次の賃貸物件が見つからないという状況に嫌気がさして, 1年もするとローンを組んで家を購入する人は多いです. 外国人はそういうわけにいかないですけど. とにかく「空くとすぐうまってしまう」というのが実態なので, 〔あるいは空く前から予約済みとか〕不動産屋に残っているのは, 条件的には?の意味ありのものが多くなります. 貸手市場バリバリなので, 一般に不動産屋側の賃貸の客に対する態度はとても悪いです. やはりかれらは売物件を主に扱っていて, 加えて現在は市場が加熱気味なので, 儲けの薄い賃貸物件の顧客への関心は薄くなりがちです.

もうひとつが, われわれがチャレンジしたもっと庶民的やり方です. 以下説明しますね.

まず, キャンベラの日刊紙 The Canberra Times 土曜日版を入手します. 機動力が勝負になるので, 朝早く, なるべく朝8時ごろまでには入手することをお勧めします. というのは, 地図と条件を見ながらめぼしいものを選び出すのには, 結構1時間くらいかかるからです. キャンベラタイムズの場合は, 土曜日版は数冊に分かれていて, Property という冊子の最後のほうに賃貸物件の情報が載っています.

選び出した物件を扱う不動産屋に9時の始業と同時に電話をかけ住所とインスペクション〔物件視察〕の時間を聞き出します. 両方の情報が新聞に載っていることはまずないので土曜の朝というのに, かかってくる多数の電話応対に疲れてふてくされている不動産屋からすばやく効率的に目指す物件の情報を聞き出すテクニックが必要とされます.

不動産屋の電話対応係の人は, 個別の物件のことはほとんど何も知らないので, 「これはバスタブがついていますか?」とか, 「洗濯場は共同ですか?」とか聞いても無駄です. 実際に現場に行ってみるしかないです.

それから行動開始です. 時間とルートを考えながらさらに物件を3−4件ほどに絞り込んでおきます. レンタカーを事前に借りておくことをお勧めします. 私達は, 最初のころはバスを使って探していたのですが, あまりの効率の悪さに2週目からはローカルの安いレンタカーを借りました. 土曜のバスは各路線大抵1時間に一本しかありませんし, 乗換えにも多大な時間がかかります. やっと目的地にたどり着いたら, もう契約済み, ということも何度かありました.

ひとつ物件を見て, また次へ, ということを一日繰り返します.

見て気に入ったらその場で申し込みができる場合もありますが, 多くの場合, 週明けの月曜日に不動産屋に出向いて申込書に記入します. 「早いもの順」というわけではありませんが, できれば月曜の午前中までに申し込みを済ませるのが賢明です. これから後は家主の選択次第なので申込書になるべくアピールしておくことです. 家主の目にとまることを願いながら, 現地の雇用主の推薦書, 推薦者の連絡先〔2箇所要求する不動産屋もある〕, 銀行の残高証明書, 留学先からの推薦書が在学証明, 給与証明などのコピーを, 申し込み書と一緒に置いていきます. 売りになりそうなことは, 申込書の余白にでも書いておくことをお勧めします.

印象としては, 家主は現地に定職のある白人のオーストラリア人がお好みなので, 競合相手がある場合はあまり過度に期待せず, 何件も同時に申し込みをしておくと良いです. 「仕事がなくてどうやって家賃を払うわけ?」と詰問されたこともありますし, 「国籍はどこなの?」ともろいやな顔で聞かれたこともあります. そんなことにへこたれず, 笑顔で応対できる根性が必要です. 多民族国家といったって, 誰もが非白人を同等に見ているわけではないのですから, もちろん.

私たちは, 最初は「大学から比較的近くてバスゾーンがセントラルの物件, バスタブありで週200ドル以下」を探していたのですが, 2週間経っても3週間経っても, 連続で断られるだけで, 一向に進展がありませんでした. さらに悪いことに, 史上最低の空室率を記録している時期だったので, 高慢になった不動産屋は, 申し込みに外れた人には結果の電話さえよこしませんでした. 毎日電話をかけては「担当者がいないからわからない」「まだ結果が出ていない」「それならもう他の人に貸したよ」といわれる失望の連続でした.

2週目からは, 水曜日版の新聞も捜すことにしました. 土曜日版に次いで賃貸物件が多く載っているからです. ただこれの困った点は, 同居人〔例えば家族とか〕が仕事を持っている場合, 週の間のインスペクションは一緒に見に行けないことです. うちの旦那が行けないので, 私一人が水曜とか木曜に見に行ってめぼしいものに申し込み, 後で旦那に報告する, という作戦を取りました.

それでも全然だめでした.

今度はもう, 便利なセントラルゾーンの 2BR アパートはあきらめ, 捜索範囲を広げました. キャンベラは中心にシティ, 北にベルコーネン , 南にウォーデンと中心区があります. ベルコーネン 以北とウォーデン以南はそれぞれノースゾーン , サウスゾーンとなり, 中心地区のセントラルゾーンとはバスゾーンが区別されます. それは, シティから通う場合料金が2倍になることを意味するのですが, 「遠くて多少不便でも, バス代が高くてもいいや, この際!」と腹をくくり, プライベート欄〔不動産屋が仲介せずに, 家主が直接広告を打っているもの〕にも範囲を広げて探し続けました.

そしたらあったのです, とってもいい物件が. 探し始めて4週間, へとへとに疲れて嫌気が差していた時期でした. 大学の宿泊所の契約が切れる2日前に電話があったのです.

「あなたたちに決めたわ. おめでとう. 」と電話の声の主, ジェニー は言っていました.  他に4人の申し込みがあったそうです. 移住したての非白人の, それでもって子連れの私たちを選んでくれたなんて,  彼らの偏見のない目には頭が下がります. 彼らは物件の裏手に住んでいて, 不動産屋を仲介せずに直接広告を打っていたのです.  インスペクションの日になんだか話が合ってしまい, お茶をご馳走になった時点で, いい手ごたえだなあ,  とは感じていましたが, 本当にラッキーでした. 次の日に速攻で家具屋に向かい, 家1軒分の家具の宅配の手筈を整えたのでした. 

今は一番のご近所さんです. よくうちの子供がお世話になってます. また 別章ジェニーについては書きますね. そうして, 12件以上断られつづけた後に4月末日, 私たちはベルコーネン Belconnen 北方, スカリン Scullin 地区に住み着いたのです. 今は真冬のキャンベラですが, 旦那は毎日元気に?バスを乗り換えて通っております.

June 28, 2000


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