キャンベラにやってきた最初の一年間, シティ北方 9 キロのスカリン 地区で過ごした私たちは, 家を購入してクック地区に引っ越すことになりました. クック地区はシティから北に 6 キロの距離で, スカリンとは 3 キロほどしか離れていませんが, なんせ少ないと言っても家一杯分の家具があるので自家用車では運べません. そこでセコイ私たちはまたしてもチープなやり方を見つけ出しました.
引越し業者は, イエローページで探せば山ほどあるのですが, やはり費用がかさみます. 一番安いやり方は, 自分でトラックを借りて運ぶことです. ここで問題は, 私はトラック免許がないことと, 長いことオートマチック車に乗っているのでマニュアル車(トラックは小型でも大抵マニュアル)を運転する自信がないことです.
問題をクリアすべくお隣のジェニーに相談すると, 「ニックに頼んでみたら? 彼は以前大陸横断のバスの運転手だったから大型車の運転には慣れているわよ.」 とアドバイスしてくれました. ニックは気分屋さん. 気持ちのアップダウンが激しいのですが, 人に物を頼まれると「よしよし, 俺がやってやろう!」とはりきりもする, 気のいいおじさんでもあるので, 上手に頼むと色々手伝ってくれます.
ニックに OK を貰った後, 近場のレンタル業者数社で調べて, KENNARDS (車以外に各種ツールの貸し出しも行っている大手のレンタル会社)で 3 トン車(普通免許で OK)を 4 時間 120 ドルで借りることにしました. 他にもっと安い会社もありますが, 雨(と言ってもほとんど降りませんが)と転落防止対策に, ボックス型の囲いつきのトラックが借りたかったので, ここにしました. 青天井のくくりつけ型より積み込みもラクですし, 後ろのシャッターを下ろせば転落もありません.
引越し当日のニックの活躍は輝かしかったです. 73 歳とは思えない腕力と頭脳プレーで, 頼もしくて光って見えました.
男性の筋力的強さが, 鼓舞されずに, 発揮されている場面は魅力的です. 特に, 「自分のため」とか「仕事だから」ではなくて, 誰かのために無償で力を提供し, 見返りを期待しない姿は輝いて見えます.
大きな家具から積み込み, 家具と家具の間をマットレスや布団, 絨毯で傷がつかないようにし, 一度で終わるように計算する... これをきっちり 4 時間でニックはやってのけました. 「絶対一回じゃ終わらないだろう」と思っていたんですけど.
午後一時にトラックを返却した後, 三人でカレーやさんにお昼のランチを食べに行きました. インドが好きで, 数年インドに滞在していたニックは, カレー好きでスパイスや種類にも詳しいのです.
引越しにかかった費用ですか?トラック代プラスニックのランチ, そして後日(酒に目のないニックでもあるので)ジンを買って手土産にしたくらいです. うちの職場の同僚は, 引越し業者に頼んで 1400 ドルでやってもらったそうです. スケールが違う!
余談ですが, 新居でソファセット(ベッドにもなるやつ)を買い換えるべく古いのを中古屋で引き取ってもらおうと何件か電話をしたのですが, すっかり無視されました. 状態は割と良く, ソファセット(2 人掛け + 1 人掛け × 2)は一年前に 240 ドルで, クロゼットは 140 ドルで購入したもののです. 中古屋はもっと今風の新しいのしか引き取ってくれないようです.
しょうがないので, ただで引き取ってくれる Salvation Army に寄付するため, ドライブウェイにソファセットを並べて回収のトラックを待っていたら, 「まあ素敵!」と通りすがりの近くの人が 50 ドル払って持っていってくれました. ラッキー!
January 15, 2002