「中国医療 Alternative Careあれこれ」
先回の更新から、大分間が開いてしまい失礼しました.
九月に入って、朝方の気温は氷点下にはなっても、光が俄然春めいてきました。昼間の暖かさは、一月前からは信じられないほどになっています.
寒さとともに体調を崩していた話は前に書いたとおりですが、目が弱くなってコンピューター画面が見られなくなり、鼻が利かなくなって庭仕事用の牛糞がかぎ分けられなくなった時点で、「これはいけない」と思い始めました.
GP(かかりつけの医者)に専門医の紹介状を二通ほど書いてもらったのですが、以前の経験から、専門医は一回の診療が馬鹿高い(200ドル、つまり二万円くらい)上に、検査をバンバン入れるため、できれば行きたくなかったのです.
西洋医学は、検査検査をしても、原因がわからないことがよくあり、とりあえず薬を入れて様子を見たりします。それがやりたくなかったので、どうしようかな、と迷っていたところ、職場の人が「針がいいよ」と、教えてくれました.
「ほんとに効くのかな」と半信半疑でしたが、藁にもすがる思いで電話帳のイエローページを調べた所、出て来る出て来る、人気が高いようで、特にキャンベラ北部、ディクソンやらラインハムやらを中心にいくつも中国医療診療所が載っていました.
が、わがベルコーネンは、庶民的な地区のせいか、一軒しかなくて迷い様がなかったので、そこを訪ねてみることにしました.
初回がカウンセリングで、症状や病歴、家族の持病を書き込んで治療法を話し合います.私に課せられたのは、指圧と針と漢方のセットになったものでした.
指圧マッサージはね、気持ちいいですが、その後の針が恐怖です.最初は気(vital force)が停滞していて、痛いし動けないし...何回かやると慣れてきますが、30分がとても長く感じられました。今は大分気の流れが良くなったようです.
漢方薬は症状に合わせて、液状にしたものを一週間分もらえます.これを始めてすぐ、土気色だった顔色がぐんと明るくなって驚いたものです.
中国医療をはじめて一月半になりますが、緩やかに穏やかに症状は改善しています.新聞や本を読むのが苦痛だったのが嘘のようです.匂いも半分くらいはわかるようになり、まるで画面しかなかったテレビから音が聞こえてくるようになったように、周りの世界の知覚の一部が花開いたように、喜びをかみ締めています.
漢方薬に何が混ぜてあるか、カルテから漢字で書き取ってもらって、中国人の友人に見せた所、「あんたの悪い所が、一目でわかる」と言われました.十種類ほどの漢方の一つ一つはそれほど特別なものではなくて、お互いに補完し合いながら効き目を表すのだそうです。私のミックスの大部分は中年女性(woman
of your ageと友人は言っていた)に特有の冷え性やら月経不順やら臓器不全やらの症状をバランスするもので、それに個人の症状分を足して作っているようです.
漢方辞書を引きながら調べてくれた友人のメモ書きを持って中国食品店に走り、安価の漢方ハーブを数種類(菊とか甘草とかゆり根の干したのとかスープハーブミックスとか)を買い入れ、早速試してみました.友人宅ではいつも手元にハーブを常備していて、症状が出そうになると自分で漢方を煮てスープを作るそうです.
医療院の人は、フロントの人くらいしか英語が出来ないので、なかなかにディープな中国世界を満喫できます.「陰と陽」とかが私の症状の説明に出てくるのですが、それ自体がよく分からない私が尋ねても、「簡単には説明できない.何時間もかかってしまう.本で勉強しなさい.」といわれてしまいます。
実は私は他のalternative medicineにも興味があって、ホメオパシーとかもやってみたいのです.最近は普通の薬局にも一般向けホメオパシー薬が置いてあるのですが、やはり本格的に医者に診てもらって自分用の薬を調合してもらいたい人は、Griffithショップの二階に専門店がありますので、行ってみてください.面白い体験ができると思います.
8 September, 2008記